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【私のMicocochi】PMDD(月経前不快気分障害)とは?~PMSとの違い・体験談編~

「生理前に鬱っぽくなってしまう」

そう感じたことはありませんか。もし、生理前に生活や人間関係に支障をきたすほど鬱っぽくなってしまうなら、そればPMDDかもしれません。

こんにちは。管理栄養士の宮古りさです。

今回の記事を読めばPMDDの理解ができます。


PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder)とは?

月経前に日常生活や人間関係に支障をきたす精神症状がある疾患です。

抑うつ傾向、不安、気分の落ち込み、自己卑下、イライラなどうつ病と同等の症状があります。月経がある女性の3〜8%が該当するとされています。PMDDは日本ではあまり知られていません。もっと認知されるようになれば人数は増えるかもしれません。


PMSとPMDDとの違い

PMSとは以前の記事で説明しました。

  ferret One https://app.ferret-one.com/sites/c22102838255/blog/articles/63bfe5f8564f8206aa34e099/edit



PMSも生理前にイライラ、不安、抑うつ傾向がありますが、この精神症状が重いのがPMDDです。人間関係や社会的活動に支障をきたすかがポイントです。アメリカ精神医学会によると、PMDDは精神疾患ですが、PMSは精神疾患ではありません。しかし明確な境界線があるわけではなくPMSの女性がPMDDになることもあるので識別は困難です。


PMDDとうつ病との違い

PMDDは月経前に症状がみられますが、うつ病は月経前以外の時期でも症状が消えません。

基礎体温を記録し黄体期に症状が集中しているかでも区別できます。

(参考文献:月経前不快気分障害(PMDD)エビデンスとエクスペリエンス 星和書店

PMS正しい知識をもつために メジカルビュー社)


筆者の体験談

私もPMDDがひどかったです。18歳ぐらいから症状はありましたが病気ではなく自分の性格だと思っていました。PMDDという言葉を知ったのは2013年頃。病名を知ってなぜかホッとしました。当時は「生理の話」はタブーとされている風潮がありました。私の周りには生理前でもいつもと変わらない女性ばかりでした。「生理前で〇〇が辛い」と言っても共感してもらえませんでした。「生理を言い訳にしている感」もありました。それが分かってからPMDDの話をすることはなくなりました。そしてPMDDの辛さを誰にも分かってもらえず、悩みを一人で抱えることとなります。


私の具体的な生理前の症状は下記の通りです。

・気分が異常に落ち込む

・過去の嫌なことが今おこっているかのようにグルグル頭の中で再生される

・過去の嫌なことを思い出して泣く

・母親や彼氏に対して以前あった嫌なことを怒る(相手からしてみれば、なぜ今さら…)

・家族や彼氏とケンカになる

・人間関係を切りたくなる

・彼氏に別れ話をする

・嫌いな人のLINEやSNSをブロックしてしまう(普段ならミュートかスルーできる)

・仕事でミスをする

・怒鳴る人、物にあたる人、うるさい人、くちゃくちゃ音をたてて食べる人、「死ね」が口癖の人が許せなくなる(普段ならスルーできる)

・感情のコントロールができず、ちょっとしたことでイライラしたり、泣いたりする


特に、母にあたることが多く、母はお手上げ状態でした。心のどこかで「母にあたっても母は私から離れることはない」と分かっていたからかもしれません。生理が始まり、自分が正気に戻ると、すでに私のSNSリストには嫌いな人はいない。もちろんそれはPMDDのときに私自身がブロックしたから。母親や彼氏は私に対して、はれものをさわるような態度。「なんてことをしたんだ」と自己嫌悪に陥ることが多かったです。


まとめ

体験談は私の症状ですが、症状は多岐にわたり、個人差があります。

次回はPMDDのセルフチェックなどを紹介します。


宮古りさ
宮古りさ
管理栄養士ライター。健康・栄養・食事・金融の記事を執筆中。 元 三菱UFJ銀行勤務 本部昇進の経験から「働く女性を応援」をモットーに情報を発信。